Java脆弱性対策|2026年10月のIPA注意喚起と対応方法

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2026年10月21日、IPA(情報処理推進機構)が「Oracle Java の脆弱性対策について(2026年10月)」という注意喚起を出しました。Oracle社が定例のセキュリティ更新を公開したことを受けたもので、IPAは「攻撃された場合の影響が大きい」として、早めに更新するよう呼びかけています。

この記事のポイント

  • 自社のシステムやパソコンで、どのJavaの、どの版を使っているか確かめましょう。
  • 最新の版に更新します(または開発会社に依頼します)。表にない古い版も、影響を受ける可能性が高いです。
  • Oracle JDK 21の更新版(21.0.13から)は、会社の本番システムでは無償で使えません。「有償契約」「Java 25に上げる」「OpenJDKに切り替える」から選びます。
  • IPAの呼びかけは義務ではありませんが、お客様の情報を扱うシステムなら、放っておくのは大きなリスクです。

55件

Java SEの修正

49件

ログインなしで悪用のおそれ

7系統

IPAが挙げた対象(8〜27)

ことばの説明

Java(ジャバ)=業務システムやWebサービスを動かすためのプログラムの土台です。銀行、物流、社内システムなど、日本の企業で広く使われています。

脆弱性(ぜいじゃくせい)=システムの"弱いところ"。悪い人に見つかると、そこから攻撃されるおそれがあります。

IPAの注意喚起(2026年10月)の内容

Oracle社は2026年10月20日(米国時間)に、定例のセキュリティ更新「Critical Patch Update(CPU)」を公開しました。Java(Oracle Java SE)に関する修正は55件で、そのうち49件は、ログインしなくてもネットワーク越しに悪用できるおそれがあるとされています。

IPAによると、悪用されると、アプリケーションが止まったり、パソコンを乗っ取られたりするおそれがあります。IPAが対象として挙げている版は次のとおりです。

系統対象として挙げられている版対応
Java SE 2727要更新
Java SE 2626.0.2要更新
Java SE 2525.0.4.1要更新
Java SE 2121.0.12.1要更新
Java SE 1717.0.20.1要更新
Java SE 1111.0.32.1要更新
Java SE 88 Update 503、8 Update 503-perf要更新

表にない古い版も、安心できません

Oracle社は、サポートが終わった古い版はテストしていないものの、古い版も同じ脆弱性の影響を受けている可能性が高いと説明しています。

なお、IPAの呼びかけは「推奨(おすすめ)」であり、法律で決められた義務ではありません。ただ、お客様の情報を扱うシステムであれば、放っておくのは大きなリスクです。

自社のJavaを確かめて、対応する5ステップ

  1. Javaを使っているか確認する

    業務システム、Webサービス、パッケージソフトの中に入っていることがあります。わからなければ、開発会社や保守会社に「Javaを使っていますか?どの版ですか?」と聞くのがいちばん早いです。

  2. 版と配布元を確認する

    サーバーやパソコンで java -version というコマンドを実行すると、版が表示されます。「Java(TM) SE」と出ればOracle製、「OpenJDK」と出れば、それ以外の会社が配っているJavaの可能性があります。

  3. パソコンはMyJVNで確認する

    IPAのページでは、パソコンに入っているソフトの版を確かめられる「MyJVN バージョンチェッカ」も紹介されています。

  4. Oracle JDKならライセンスを確認する

    Oracle製のJava 21などを仕事で使っている場合は、更新版のライセンス(利用条件)が変わった点を確認します(次の章)。

  5. 最新の版に更新する

    テスト用の環境で動作を確かめてから、本番を更新します。使っていないパソコンのJavaは、削除するのがいちばん安全です。

要注意:Oracle JDK 21の更新版は、会社の本番システムでは無償で使えなくなりました

今回の更新では、ライセンス(利用条件)にも注意が必要です。Oracle社の案内をもとに、Oracle JDK 21を会社のシステムで無償のまま使ってきた場合の道すじを図にしました。

〜2026年9月21.0.12までNFTC:仕事でも無償
2026年10月20日〜21.0.13からOTN:本番は有償契約が基本
対応どれかを選ぶ有償契約/Java 25/OpenJDK
図1 Oracle JDK 21のライセンスの変わり目と、その後の選択肢

ライセンスの注意点

OTNライセンスは、個人での利用や開発・テストなどは無償ですが、会社の本番システムで使うには、基本的にOracle社との有償契約が必要です。Oracle JDK 8・11・17の更新版も、すでに同じOTNライセンスです。

Oracle JDK更新版のライセンス会社の本番で使うと
8・11・17OTN有償契約が基本
2121.0.12まではNFTC、21.0.13からOTN21.0.13から有償契約が基本
25NFTC(2028年9月までの更新版、予定)無償で使える

※NFTC=仕事でも無償で使える条件。OTN=本番での利用は基本的に有償契約が必要な条件です。

条件はOracle社に確認を

ライセンスの条件はくわしく確認することが大切です。IPAも、ライセンスやサポートの内容はOracle社に直接確認するよう案内しています。

どれを選ぶ? 状況別の対応方法

Oracle社と有償契約

今の版のまま、Oracleの更新版を使い続けられます。

向いているのは:すぐに版を変えられない、Oracleのサポートが必要な場合。

Oracle JDK 25に上げる

無償の条件で使える期間が長い方法です(2028年9月までの予定)。

向いているのは:Java 17・21からの移行で、動作確認ができる場合。

OpenJDKに切り替える

Eclipse Temurin、Amazon Correttoなど、無償で使えるJavaに替えます。

向いているのは:費用をおさえたい場合。配布元の更新期間も確認が必要です。

図2 Oracle JDK 21を無償で使ってきた会社の3つの選択肢

「何もしない」はおすすめしません

修正が入らず、弱いところが残ったままになります。

Javaのサポート期限(Oracle社)

Oracle社の有償サポートの期限は次のとおりです。長く使われるのは「LTS」と呼ばれる版です。

版通常サポート延長サポート
Java 8終了 2022年3月まで2030年12月まで
Java 11終了 2023年9月まで2032年1月まで
Java 17終了 2026年9月まで2029年9月まで
Java 21提供中 2028年9月まで2031年9月まで
Java 25提供中 2030年9月まで2033年9月まで

※通常サポート=Premier Support、延長サポート=Extended Support(Oracle社の呼び名)。これらはOracle社と契約している場合のサポートです。契約していない場合は、上のライセンスの話もあわせて考える必要があります。

おもな日付を順に並べると、次のようになります。

  • Java 17の通常サポート終了。Oracle JDK 21の無償の条件(NFTC)の更新は21.0.12が最後
  • Oracle社が定例更新(CPU)を公開。Java SEの修正は55件。Oracle JDK 21は21.0.13からOTNライセンスに
  • IPAが注意喚起「Oracle Java の脆弱性対策について(2026年10月)」
  • Java 21の通常サポート終了。Oracle JDK 25の無償の条件での更新が終わる予定
  • Java 17の延長サポート終了
  • Java 8の延長サポート終了

Node.js、Python、.NET、サーバーのOSなど、ほかの仕組みのサポート期限は「古いシステムの脆弱性対策」にまとめています。同じ週に出たNode.jsの更新は「Node.js脆弱性の対応方法」をご覧ください。

古いJava(8や11)からのバージョンアップは何をする?

同じ系統の中での更新(例:21.0.12 → 21.0.13)は、比較的小さな作業です。一方、Java 8から17・21・25へのように系統を上げる場合は、次のような点で手間がかかることがあります。

なくなった機能がある

Java 11で、Java Web Startや一部の標準部品(JAXBなど)が外されました。

部品も上げる必要がある

たとえばSpring Boot 3はJava 17以上が必要で、名前の付け方(javax→jakarta)も変わっています。

動作の確認が必要

画面、帳票、外部システムとの連携など、ふだんの業務がそのまま動くかを確かめます。

STEP 1現状の調査版と部品を洗い出す
STEP 2テストで確認別の環境で入れ替えて試す
STEP 3本番の切り替えすぐ戻せる準備をして
STEP 4見守りしばらくエラーを確認
図3 バージョンアップのおおまかな流れ

期間や費用は、システムの大きさや古さで大きく変わるので、まず調査で見通しを立てるのがおすすめです。

放っておくと? 対応すると?

そのままにした場合

  • 今回の55件の修正が入らず、弱いところが残る
  • Oracle JDK 21の古い版のまま、修正を受け取れない
  • 何か起きてから、あわてて調べることになる

版とライセンスを確かめて対応した場合

  • 今回の修正が入り、弱いところがふさがる
  • ライセンスの心配なく、本番で使い続けられる
  • 次のバージョンアップも、計画的に進められる

開発会社・保守会社に聞いておきたいこと

  • うちのシステムは、どの会社のJavaの、どの版を使っていますか?
  • 2026年10月の更新には、いつ対応できますか?
  • Oracle JDKの場合、ライセンス(契約)は今のままで大丈夫ですか?
  • Java 25やOpenJDKへの切り替えは、どれくらいの作業になりますか?
  • 使っているフレームワークや部品に、サポートが終わったものはありますか?

こんなときは、どうすればいい?

作った会社と連絡がとれない

まずは、ソースコード(プログラム本体)、サーバーのログイン情報、ドメインやクラウドの契約情報が自社の手元にあるかを確認しましょう。これがあれば、別の会社が引き継いで調べられます。

資料がない・だれもわからない

長く使われてきたJavaのシステムでは、よくあることです。プログラムを読めば「何をしているか」はわかります。機能の一覧や業務の流れを資料として作り直せます。

担当者が辞めてしまった

「どの画面を、だれが、どんな業務で使っているか」だけでも整理しておくと、引き継ぎがスムーズになります。

Digi Dinosにおまかせください

Digi Dinos(デジダイノス)は、ベトナムと日本に拠点をもつシステム開発会社です。創業から8年、150件以上のプロジェクトを手がけてきました。日本語ができるチームが対応します。

  • 古いシステムの保守を引き継ぎ:Java、Node.js、PHP、Python、Ruby、.NETなど、主な言語に対応します。
  • 新しい脆弱性への対応:今回のような更新が出たら、影響を調べて修正します。
  • まるごとバージョンアップ:Javaの版、フレームワーク、サーバーやOSまで新しくします。
  • 資料がなくても大丈夫:作った会社がいない、業務の仕組みがだれにもわからないシステムでも、プログラムを読んで調べ、資料を作り直し、計画をまとめてご提案します。
  • 永久保証:私たちが手を入れた部分に不具合が見つかったら、責任をもって直します。保守契約を続けていただいている間は、期限を区切らずに保証します。

「うちのJavaは大丈夫?」というご相談だけでも

版とライセンスの確認から、Java 25やOpenJDKへの切り替え、バージョンアップの計画まで、日本語でご案内します。

よくある質問

パソコンにJavaが入っているだけでも、対応が必要ですか?

使っていないなら、削除するのがいちばん安全です。業務で使っている場合は、最新の版に更新してください。

Oracle JDK 21を使っています。今すぐ有償契約が必要ですか?

すでに入っている21.0.12までの版は、もとの条件のままです。ただ、今回の修正(21.0.13以降)を入れるには、有償契約、Java 25への移行、OpenJDKへの切り替えのどれかが必要です。くわしい条件はOracle社に確認してください。

OpenJDKに切り替えても、システムは動きますか?

多くの場合はそのまま動きますが、念のためテスト用の環境で動作を確かめてから本番を切り替えます。

費用はどれくらいかかりますか?

システムの大きさや古さによって変わるため、まず現状を調べてからお見積もりします。

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